About MOLICE 2015 by Yuzuru

[ About MOLICE 2015 ]

2015年、MOLICEは新しいスタートを切りました。

僕らは、何年も何年も自分たちの音楽を追求してきました。
僕らには、結成したその瞬間から、
明確な目指すべき音楽の姿がありました。
それをつかむためには何が必要なのか。

どんなリズムが?どんなサウンドが?
どんなメロディが?響きが?意志が?心が?

その見えている音楽を作り上げる為に何をすべきか、
毎日毎日考え、磨き、研ぎ続けてきました。
その作業は、非常に興奮させられる時もあれば、
苦しく真っ暗闇な時もありました。

しかしどんな時も、僕らには目指すべき”MOLICEの音楽”の姿が、
はっきりと見えていました。
そこを目指して、僕らは淡々と歩んできました。

今、音楽とは皆さんにとって、どんなものなのでしょう?
「芸術は進化しない。変化するのみ」とは、
萩原朔太郎の言葉ですが、
僕らはこの思想に賛成です。
音楽は時代とともに、人とともに、その姿を変えてきました。
そしてその変化は、これからも永遠に続いていくのです。

僕らMOLICEは、その営々と続く、
芸術の、音楽の流れの中のほんの一部に過ぎません。
ですが、その一部として今存在出来ている事を、
心から誇りに思っています。

その流れの中から、今年も僕らは新しい音楽を生み出します。
それは、流れの中に生まれる一瞬の波のようなものですが、
激しく大地を打ち付け、しぶきをあげる波になりたい。

その思いを胸に、MOLICEの2015年が始まりました。

2015.3.1
MOLICE ギタリスト
武田ユズル

About MOLICE 2014 by Yuzuru

[ About MOLICE 2014 ]

MOLICEの音楽は、面倒くさい音楽である。

何事も効率の良いことが最高とされているご時世だが、
僕は、たった何小節かのギターを弾くために、
何時間も何日も、音を探し続けるような、
恐ろしく非効率な事をやってきた。

そんな風に、効率や便利さや手軽さの対極の中で
手に入れた音楽は、
いつまでも僕を揺らし続ける。

全自動で作られる音楽、消毒された音楽、
その退屈さを思う。
鼓動のない音楽は、ただの音。
歌っている人、弾いている人が見えない音楽も
今の時代、今の世の中には必要なのかもしれない。
だが、それは歌ではない。音だ。ただの波形だ。

どこまでも深く、非効率で、
自分たちがにじみ出るような、
面倒くさい音楽を創りたい。

2013.12.2
武田ユズル